こんにちは!今回は、タミヤ 精密ノコギリ (エッチング製) のレビューをご紹介します!
タミヤ 精密ノコギリは、模型のディテールアップ作業などに、パーツを精密にカットすることができるエッチングソーです。ちなみに『エッチング』とは表面加工という意味で、『ソー』はノコギリで切るという意味。厚みは0.1mmと超極薄。なので切断面の形状や長さを変えること無くカットできるのが特徴です。
タミヤの商品としては比較的地味な印象のパッケージ。星のマークがおなじみの赤と青では無いせいかもしれません。色合いも青の単色です。エッチングソーは全部で5種類。それぞれ違う形状をしています。
ホームページには”用途によって使い分けられ、カットやスジ彫りに使える”と記載されているのみ。ですが個人的な見立てでは、上部3種類は比較的細身の部分(HGガンプラの腕部や脚部など)向きで、4番目がプラ棒などの更に細い部分、そして一番下がMG系などの太めパーツに使いやすいように出来ていると思います。
では開封。エッチングソー部分は鉄板のような金属系素材で、その下に説明書、さらに下には黒い厚紙が入っています。厚紙はエッチングソーが折れないよう、保護を目的として入れられているものです。なので左上と右下にストッパーが付いていて、保管するときにはエッチングソーの板を差し込んで固定させておきます。
説明書は英語を織り交ぜた使い方が記載。使い方はエッチングソーを切り離し、折り曲げてモデラーズナイフなどに取り付けて使用するという簡単なものです。
エッチングソーは、接続部分を何度か歪ませるとすぐに金板から外れます。今回は2段目(右の一番上)をカットして使用することにしました。
そこまで鋭利ではないですが、一応外すときにはエッチングソーで怪我をしないよう注意が必要です。それと、折り目が付くとカットしている時に簡単にヒワってしまうので、できるだけ折り目を付けないようキレイな状態で使用します。
説明書に記載してある通り、山折りと谷折りのところがあるので指示に従って折っていきます。折るとノコギリの形になります。
デザインナイフの刃を外し、このエッチングソーを取り付けます。エッチングソーがずれないようしっかりと締めておきます。ナイフの刃を取り付けるところとは違う、広い切れ目のほうにエッチングソーを取り付けて締めます。デザインナイフも同じタミヤ製だと間違いなく取り付けられると思います。
実際にカットした状態。HGガンダムバルバトスルプスの腹部シリンダー部分をカットしてみました。かなりきれいに無駄なくカットできているのが画像でも確認できるかと思います。力を入れず、切りたい箇所に沿ってゆっくりと上下にスライドさせるときれいにカットできます。
あまり焦って早く切ろうとすると、エッチングソーがパーツの隙間で固定されてヒワってしまうので、ゆっくりと丁寧に、引っかからないよう慎重に作業を行います。
今度は1/100フルメカニクスガンダムヴィダールの肩パーツをカットしてみます。かなり正確で、無駄な箇所も無くきれいにカットできました。切断面を少しヤスリがけするだけでそのままパーツとして使用できます。
かなり精密で、仕上がりはバッチリだと思います。その代わり、強度は極めて弱いので、歪ませてしまうとまっすぐに切れなくなってしまうこともあるので慎重に使う必要がありそうです。ですがヒワっても使えなくはないです。自分は1枚あたり3回くらい使うとヒワってしまいますが、ヒワってもパーツカットに使用しました。長持ちさせたいならできるだけ優しく、引っかからないようにカットするメンタルが必要かもですね。
それと、5種類のエッチングソーの中で左上と右上のエッチングソーを使用しましたが、形状によって使い勝手があるようです。左上のものは少し出っ張った形をしているので少し切りづらかったです。適したところで使うと便利なのかもしれませんが、自分は右上のエッチングソー(今回画像で使用しているもの)が使いやすかったですね。(おそらく先が尖っているから引っかかりにくいのでしょう。)
なので、適材適所で使えるエッチングソーではありますが、見事にきれいにカットできるので言うことなしですね。これだけきれいにカットできると無駄なパテ塗りや接着も必要なくなるので作業がスムーズに進みます。模型の改修をしたりするには必須レベルのアイテムなので、精密な製作を行いたい方は入手すると作業がより捗ると思いますよ。